平安伸銅工業メンバー
Kayoko Takeuchi
Kazuhiro Takeuchi
代表取締役
竹内 香予子
2010年入社。2015年に代表取締役に就任。
社内での呼び名は、かよさん。好奇心旺盛で飽き性、常に新しい何かを求めている。
特に暮らしに関わる新しい発見やそれに関わる人との出会いが大好き。
国内外飛んで歩いてしゃべって、「新鮮な驚き」を得たい。
座右の銘は「執念」。
祖父から譲り受けた「執念」と書かれた額縁がお気に入りだがインテリアに合わず飾り方に悩んでいる。
ケーキのある景色は幸せの証。つまり、ケーキが好き。
常務取締役
竹内 一紘
2014年入社。2014年に常務取締役に就任。
社内での呼び名は、かずさん。
みんなと「ワイワイ」考えて、ユーザーの想像を超える、「やられた!」と思う商品や体験を提供したい。
最近「やられた!」のは、娘も大好きなタローマン。
岡本太郎のあり方とその行動がイノベーションそのもので、人としてありままの姿をもって生きていることに感動した。
建築士の資格を持ち、今でも最新の建築や、桂離宮のような伝統建築に興味あり。
仕事の活力の源は、ユーザーそのもの。ユーザーが喜んでくれることを想像して、おもろいプレゼントをあげたいと思いながら仕事中。
平安伸銅工業との出会い、入社の経緯について教えてください。
香予子:人生の転換期って一つの要因では決まらないと思っていて、私の場合もいろんなことが重なったんです。まず、前職で行き詰まって活躍の場が見つからない、組織で働くことで力を生かせないという課題意識がありました。また、当時はかずさんと結婚したいというタイミングだったのですが、転勤も多く、家庭と仕事の両立が叶わないかもしれないという不安がありました。
加えて、父が体調を崩し、家族を大切にするということに目が向き始めました。これまでは家業に縛られないようにと家族からも自由にさせてもらっていたのですが、はじめて母から仕事に誘われたんです。会社の仲間はたくさんいても、経営立場として一番正直に話せるのはあなただと言われて、自分にできるならと入社を決意しました。
一紘:僕が入社したのはかよさんの4年後でしたが、同じようにいくつかの理由があったと思います。まず、かよさんが入社するにあたって、僕からも「誰でもできることではないから家業を継いでみたら?」とアドバイスしたことで、少なからず平安伸銅工業に対して思い入れはありました。一方でかよさんが平安伸銅工業で働き始めてみると、公務員だった僕には休みもあって公私を分けられていましたが、彼女はそれができず、理想とする家族像とのズレを感じていたんです。
そんなタイミングで、手伝ってほしいと言ってもらい、一年くらい話し合いを続けて最終的に思い切ってやろうと決めました。公務員としての仕事は将来設計が見えているので、僕じゃなくてもできる仕事だと感じたというのも理由の一つです。
平安伸銅工業での仕事内容について教えてください。
香予子:自分のことを「イタコ」だと思っているのですが、平安伸銅という組織に一つの魂があると考えたときに、未来の姿とか、なりたい状態を、私を通じて社内外に発信や共有するのが役割なのかなと。
平安伸銅には長い歴史や、関わる人達の思いなど、すでにたくさんのメッセージが内包されています。数年前にビジョン策定を行った際にも、過去から現在へ受け継がれる共通精神を言語化したのですが、そういう会社の目指す場所を敏感に捉え語れるのは私しかいないのではないかと思うんです。
一紘:たくさんの会社が倒産していくなかで、会社が続いていることには意味はあるはずなんですよね。だから、なんでもいいからやるということではなく、この会社でしかできないことをやるべきなんです。
で、かよさんが突っ走っていくタイプなので、僕はこれまでリスクを発動させていたと思います。かよさんが前面に出て、僕がリスクを担う。アクセルとブレーキの調整役みたいなものです。今後も大きな構成は変わらないと思いますが、家族が増えると役割分担がその都度変化していくように、会社の中でも仕事を任せられる存在が増えてきた今では、僕ももっと未来を考えていく立場に入ってきたのかなということを強く感じます。
好きな商品や思い入れのある商品はありますか?
香予子:好きな商品の話をする時は「HGP」という(80kgまで耐荷重のある)一番強力な突っ張り棒を選んでいます。突っ張り棒って日本の文化にあわせて進化していて、経済発展とともに所有するものが増えた生活に対応すべく、空間の活用方法を提案してきたわけです。それにあわせて技術も進化していて、この商品は、そうした突っ張り棒のノウハウが集結している商品だと思います。平安伸銅工業が過去に積み上げてきた努力を感じることができるので、一番気に入っています。
一紘:一番思い入れがあるのは「DRAW A LINE」のキャップ部分のディテールですね。というのも、キャップの部分は強度を増すために通常は斜めになっているんです。でも、「DRAW A LINE」のデザインを担当したTENTさんからこの部分を90度にしたいというアイデアが出てきました。実現に向け、3D CADで解析をして何度も検証をしてようやく生まれたのがこのキャップです。
かよさんがあげてくれた技術の集大成とは反対に、いかに引き算をするかという新しい挑戦から生まれた商品で、その考え方は他の商品にも波及していきました。僕は「こだわりのある普通」が好きなんです。普通だけどちょっとした工夫によって商品が進化していくところに、エンジニアの意思を感じますね。平安伸銅工業らしいなあと。
あなたにとっての「私らしい暮らし」とはなんですか?
香予子:平安伸銅工業の商品のいいところって、間取りに縛られず、自分の生活スタイルにあわせて暮らしをつくっていけるところだと思うんです。
ただの壁だったところを掃除機置き場にするとか、ライフスタイルにあわせて生活を変化させていける。そうすることで日常生活がルーティン化されて、家事分担もうまくいっていると感じます。そんな暮らし方が私らしいのかなと。
一紘:ライフサイクルが変わる中で、たくさんの選択肢があること自体が豊かで、僕にとっては「その時のライフサイクルに合わせてかえることができる暮らし方」がいいなと思うんです。
ハウスメーカーさんの提案する均質な暮らしというのは、気候も温度も保たれるのが素晴らしいけれど、リビングをリビングとして使わなければいけないなど、流動性が少ない。ハウスメーカーさんを否定しているわけでは全然なくて、そこに私たちのプロダクトを使うことで選択肢を増やしていけるんじゃないかと思うんです。季節やライフステージにあわせて暮らし方を変えていくことができる、その選択肢があること自体が豊かな暮らしなのかなと。
仕事において実践している“ヘイアンバリュー”はありますか?
一紘:「一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」と「喜ばすことを喜びとしよう」は推しバリューです。メーカーというのはデザイナーから営業、広報と全ての工程が必要で、バトンを渡していくことでお客様に喜んでいただける。平安伸銅工業はみんながそれを意識して働いていると感じます。
もう一つ好きなのが「おもろいアイデアで、未来の定番を創ろう」。平安伸銅工業では初代がアルミサッシの導入、二代目は突っ張り棒の普及という「未来の定番」をつくってきました。僕たちも、やっぱり新しい定番をつくっていくことがミッションだと感じているんです。でも、それは未来になってはじめてわかるものですし、お客様にいいと思ってもらって普及してはじめて未来の定番につながっていく。だからこそ、僕は今までの定番がなぜ定番になれたのか、その歴史にも興味がありますし、どうすれば今のプロダクトが未来の定番になっていくかを考えています。
香予子:私はまず「自由闊達でいこう」です。「自由闊達」という精神が平安伸銅工業の未来の定番をつくっていくための土台としてもっと根付いてほしいと思っています。自分自身で考えていいと思うことに向かって進む推進力や突破力ってすごくて、それらが掛け合わさることで爆発的な力が生まれると思うんですよね。
もう一つは「世界目線でいこう」という言葉。私たちのプロダクトはもっと広い地域で使ってもらえるポテンシャルがあると思っています。平安伸銅工業の良さを日本以外の地域にも根付かせたいというのが、私自身これからチャレンジしたい課題の一つなんです。海外にも突っ張り棒はあるんですが、日本のようにいろんな種類が生活に馴染んでいたりはしないので、すごく可能性があると思っています。
今後、この会社で挑戦したいことがあれば教えてください。
香予子:私は前職の影響なのか、気になるテーマの世界に自分が入っていくことで、そこにある課題を探究し、そこで得られた情報を会社に還元するようなことが多くて。
例えば、最近防災士の資格をとりましたが「防災」というテーマは会社として深掘りしていけそうだなという感じがします。そんな風に、まだ形になっていないところに、一歩踏み込んだ動きをどんどんしていきたいと思います。
一紘:以前は建築をやっていたので、最近の思考がそちらに寄っていっているということを感じます。販売先としても建築関連は多いですし、アイデンティティを生かして可能性を広げられるんじゃないかと。そもそも、この会社は建材をつくっていたので、自分もある程度ベースが近いところにあるんですよね。 かよさんはかよさん、僕は僕の強みを生かして次のことをやっていきたいと思います。
この記事に関連するヘイアンバリュー
- 自由闊達でいこう
- 良心に従おう
- 一人はみんなのために、
みんなは一つの目的のために - 「違い」を大切にしよう
- おもろいアイデアで、
未来の定番を創ろう - プロフェッショナルになろう
- 喜ばすことを喜びとしよう
- 私らしい暮らしを実践しよう
- 世界目線でいこう